夏至祭について
「6月にも祝日を!」という意見があるようで、インターネットでは「何の日(例:梅雨の日、等)」が良いかという投票も行われたそうです。
みなさん、迷うことなどありません!6月には祝日にふさわしい日があります。「夏至の日」です。私は以前から、春分と秋分の日は祝日であるのに、夏至と冬至は祝日でないことを不思議に思っていました。また、夏至の日は日没が遅いので、お休みになるとたくさん遊べるんですよ~。
もし、種々の法案が可決される国会議事堂が冬の長い北海道にあったら、夏至の日はとうに祝日になっていたかもしれませんね。
さて、ムーミンのふるさとフィンランドは北欧と呼ばれています。地図を見れば一目瞭然ですが、極北に位置するフィンランドの気候は、長く厳しい冬とつかの間に過ぎる短い夏が特徴です。夏の到来を心待ちにしているフィンランドでは、夏至に近い週末に「夏至祭」というお祭りが行われます。
中でも特ににぎやかなのが前夜祭で、物静かなフィンランド人もこの日ばかりは、はめを外して大騒ぎをするそうです。なんでも道頓堀に飛び込むとか飛び込まないとか(笑)。そして夜には郊外の水辺で大かがり火がたかれます。
夏至祭はクリスマスに並ぶ重要なイベントなので、ムーミンのお話にも登場します。ムーミンたちは冬眠をするため、冬眠中に行われるクリスマスより詳しく描かれていると思います。
原作「ムーミン谷の夏まつり」やアニメ「楽しいムーミン一家・第29話」では、夏祭りのたき火や夏祭りの占いをする場面が登場し、夏至の前の晩にニョロニョロが種から生まれることも描かれています。また、原作「楽しいムーミン一家」には、ニョロニョロが夏至の日にとある島に集まって秘密の会合をする話があり、ニョロニョロと夏至は関係の深いことがうかがえます。
6月の日本は、北海道を除けば、梅雨まっただ中のジメジメとした季節ですが、フィンランドは、爽やかで光りに満ちた素晴らしい季節なんでしょうね~♪
2004年6月