「夢の世界へ」

第１話～第５２話で放送されました。

３拍子の穏やかでほのぼのとした曲です。歌い出しは『い～つも 強がりばかり 言っている 君～でも♪』。

アニメーションは名倉靖博さんです。

子供番組のオープニングとしてはやや地味かもしれませんが、たいへん美しく素晴らしい映像だと思いました。

個人的にはこのオープニング映像が一番好きです。特に、導入部の花びらの舞いかたや、雲の流れかたなどに奥行きがあって引き込まれました。また、花畑でムーミン、フローレン、ミイの３人(３匹？)が手をつないで踊る場面も夢のようにきれいでした。

登場人物のちょっとした表情も細やかに描かれており、新たなムーミンの世界を作り上げようとする制作者の意気込みが感じられます。（日本ではムーミンというと、「旧・新ムーミン」のイメージが大変強かったのです。今でも、ムーミンと聞いて「旧・新ムーミン」を思い浮かべる人は多いと思います。）

「おまじないのうた」

第５３話～第７８話で放送されました。

ポンピン隊が歌うテンポのある元気な曲です。歌い出しは『ポンピン パンペポリンシャン ニョロリンコ♪』。

前作の「夢の世界へ」から曲調がガラッと変わり、あまりの変化に驚きました。

ちょうど「ちびまる子ちゃん」*の主題歌「おどるポンポコリン」が大ヒットした後でしたので、「よ～し、ムーミンもこの路線でいこう！」となったのかなと思っていたら、バイヤー日記**にも同じようなことが書いてありました。みな考えることは一緒ですね(笑)。

そしてこのバイヤー日記によると、ポンピン隊とは、主要キャストの声優さんたちによって結成されているそうです。メロディーラインを歌っているのはムーミンですね☆

ちなみに、テロップでは「おなじないの歌」と表示されていましたが、DVD化する時には直すのでしょうか……。

アニメーションは白梅進さんです。

曲と同様にテンポが良く、少しコミカルな感じの映像になりました。

*ここでの「ちびまる子ちゃん」は１９９０年１月に放送開始された第１期を指します。
**バイヤー日記とは、ムーミン公式サイトにある２００１年１０月５日付けの「マーケットスタッフのバイヤー日記」です。

「ヘソまがりんちょ」

第７９話～第１０４話で放送されました。

この歌は、前作の「おまじないのうた」とリズムは同じままで、歌詞のみが変更されています。歌い出しは『ヘッソッ ま～がりんちょの まがりんぼ♪』。

水森亜土さんの独特な女性ボーカルを軸にし、時々タイロン橋本さんのハモリが入るスタイルになりました。これで前作の「おまじないのうた」よりもさらに「おどるポンポコリン」に近付いたような感じがしました。

アニメーションは西野理恵さんです。

「おまじないのうた」のときよりも、もっとリズム感を強調して動きの大きい映像になりました。

また、前２作では最後にパッと登場するだけだったニョロニョロの集団が、最初から最後までほぼ登場しつづけて、ノリノリでくねります。

「遠いあこがれ」

第１話～第５２話で放送されました。

静かな落ち着いた曲です。歌い出しは『マイ ドゥリ～ム マイ ラ～ヴ あなた～が そばにいると～♪』。

第１話と第２話のアニメーションは名倉靖博さんです。

ムーミンとフローレンが船(海のオーケストラ号？)に乗って波にゆられ、最後に船は飛び立ちカモメになるという内容が描かれます。原作の絵を思わせる陰影のある絵が、コマ送りのような抑えた動きで変化していきます。

オープニング映像(第１話～第５２話)と同様に、気合いを感じました。非常に芸術性が高いと思いましたが、毎週見るには少し暗いというか重いという感じもしました。

第３話から第５２話のアニメーションは村田光星さんです。

第１話・第２話より軽やかで明るい感じでした。ストーリー性はとくに無いようです。

2021年4月追記
ウィキペディアによると、第1話と第2話は本放送時には1時間枠のスペシャル版として放送されたそうです。そのときのエンディングはソフト化されておらず、DVDを基にしたこの項目でふれている内容とはことなる模様です。あくまでもウィキペディア情報です。

「いつかすてきな旅」

第５３話～第１０４話で放送されました。

ほのぼのとした曲です。歌い出しは『ポケットに あこがれを い～っぱいつめて 出か～けよお～♪』。

オープニングのほうは「冒険日記」になる第７９話から曲も映像も新しくなりましたが、エンディングは変更されず、そのまま放送されました。

アニメーションは白梅進さんです。

前作(第３話～第７８話)と雰囲気は似ており、歌詞にあった夢のある映像です。